• 医療・福祉

医療法人 玉昌会 さま

未来志向のDXの土台は、堅固な通信基盤。
各拠点をVLANでつないでデータを一元管理し、
地域共生を見据えたシームレスな医療に活かす。

導入サービス
  • QT PRO VLAN
  • QT PRO セキュアモバイル

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 2つの病院を中心に、鹿児島県最大規模の医療・介護・福祉サービスを展開する医療法人玉昌会。
2021年には、「1患者1ID」体制の実現を念頭に、院内システムの刷新やITインフラの統合を伴う大胆なDX化に着手。
この果敢なチャレンジをセキュアな通信品質と安定稼働で支えているのが、医療法人玉昌会内の膨大なデータを集約したデータセンター(DC)と各拠点を閉域網で結ぶ「QT PRO VLAN」だ。堅固な通信基盤を得て、玉昌会が目指す未来志向の医療が、日々着実に形になっている。

導入の背景

システム集約とITインフラ統合を軸に法人の総合力を活かすDXを推進

 外資系ホテルの進出で注目を集める「キラメキテラス」は、鹿児島の地域創生を象徴する多機能型複合施設。2021年初頭から順次整備が進められている。その一角に2021年2月に誕生した「キラメキテラスヘルスケアホスピタル」は、63年の歴史を持つ高田病院が移転開院し、名称変更したものだ。
医療法人玉昌会は、この新病院と姶良市の「加治木温泉病院」を中心に、複数の介護医療院や8拠点に15の在宅サービス事業所を運営し、回復期から慢性期医療の領域では鹿児島県最大規模の実績を有している。

医療法人 玉昌会 法人事務局 理事 理事室長室 室長 兼 キラメキテラスヘルスケアホスピタル 副院長 田島 紘己 氏
医療法人 玉昌会 法人事務局 理事 理事室長室 室長 兼 キラメキテラスヘルスケアホスピタル 副院長 田島 紘己 氏

 玉昌会が描く未来像は、従来の医療の枠にとどまらず、地域に暮らす全世代のウェルネスに対応した多様な生活支援サービスを提供することだ。目標の実現には、患者や利用者を含む地域生活者のデータの一元管理がカギ。その第一歩として、移転開院と前後して医療法人玉昌会内の医療・介護データを統合する抜本的なDX化に着手した。

DXプロジェクトを統括する医療経営情報課の課長 菊池博之氏が振り返る。

 「以前は2病院同一の電子カルテはあってもシステム構成が分かれており、玉昌会グループ内の転院や介護施設への入所に際しても紙ベースの確認を要する状況でした。また電子カルテに接続するシステムも含め、各部門に個別のサーバが乱立し、管理が年々煩雑になっていました。
こうした課題をふまえ、データベースの一元化と各種マスタの統合を図り、DCにデータ集約してローカルサーバーを一挙に整理。こうして病院はもとより法人内全施設で『1患者1ID』化が実現し、シームレスな医療体制の構築と業務効率化につながりました」

電子カルテシステムのリプレイスによって「1患者1ID」化を実現し、法人内での情報統合が可能に。拠点や職種を超えた連携も進んでいる。
電子カルテシステムのリプレイスによって「1患者1ID」化を実現し、法人内での情報統合が可能に。拠点や職種を超えた連携も進んでいる。

導入を決めた理由

QT PRO VLAN×QT PRO セキュアモバイル
多様なDX施策を円滑に進める情報基盤

医療法人 玉昌会 法人事務局 経営企画部 医療経営情報課 法人情報管理室 室長 藤崎 工 氏 課長 菊池 博之 氏
医療法人 玉昌会 法人事務局 経営企画部 医療経営情報課 法人情報管理室
室長 藤崎 工 氏
課長 菊池 博之 氏

 極めてデリケートな個人情報を扱う電子カルテシステムは、医療機関における基幹システムであり、回線の遅延・切断や外部への情報漏洩といった不具合は万が一にも許されない。24時間365日、常に安定稼働を維持し、セキュリティ面の不安もない閉域網の通信インフラ。このシビアな要件のもと、玉昌会はQTnetが提供する「QT PRO VLAN」を選んだ。

 「QTnetさんの提案は、こちらのニーズと課題をふまえた的確な内容でした」と話すのは、法人情報管理室の室長 藤崎工氏。 「DCと各拠点の通信はもとより、BCP対策の観点からも、強固な回線は必須条件。とはいえコストを度外視した判断はできません。その点、2つの病院などトラフィック量の大きい回線は帯域保証型で、その他の施設や事務局を結ぶ回線はベストエフォート型でと、用途に応じて回線を使い分けるQTnetさんのプランには説得力と納得感があり、将来の拡張にも対応できる柔軟性も魅力でした。また提案から導入、カットオーバーに至る過程で、常に丁寧な説明と助言をいただけたのもありがたかったですね。QTnetさんとは旧電子カルテの時代にバックアップ回線の件でご縁があり、今回もご相談した経緯がありますが、あらためて、信頼のおけるパートナーだと感じました」(藤崎氏)。
QT PRO VLAN導入後は目立ったトラブルも一切なく、順調な稼働を続けている。

 もうひとつ、VLANの導入を強力に後押ししたのが、閉域網接続のモバイル通信サービス「QT PRO セキュアモバイル」の導入提案だった。「玉昌会では訪問診療や訪問歯科診療など、院外での診療活動を積極的に推進しており、院内DXとあわせて、訪問先でもスムーズな診療を実施できる体制をつくることも大きな課題でした。セキュアモバイル導入後は、訪問診療にデバイスを持参し、その場で電子カルテに接続するなど、院内同様の診療環境が実現しています」(菊池氏)。

キラメキテラスヘルスケアホスピタルは、医療者の看護同線を最短化した「ゼロ同線病棟」。日本で初めて特許庁の意匠登録認定を受けている。
キラメキテラスヘルスケアホスピタルは、医療者の看護同線を最短化した「ゼロ同線病棟」。日本で初めて特許庁の意匠登録認定を受けている。

 今回の一連の施策では、当初想定した以上の効果もあった。「院外の健康イベントで参加者の電子カルテに接続したり、その場でIDを発行したりするなど、セキュアモバイルの活用シーンは多方面に波及。またVLAN導入後、例えば看護システムを改修する際に両病院の看護部が協議するなど、拠点や職種を超えたヨコの連携も広がっています」(菊池氏)。

まちづくりに寄与する新施設など
多様な施策を支えるサポートに期待

 最後に、玉昌会の中期的な事業展望とDXの今後について、理事長室の室長 田島紘己氏にコメントをいただいた。
「加治木温泉病院がある姶良エリアで、40年にわたって蓄積した地域医療の知見を活かした『JOYタウン構想』を進めています。その一環で、すでに院内に開設した介護医療院に続いて、クリニック併設の介護医療院を2022年12月に開設しました。また今後は医療法人玉昌会だけでなく、保育園運営やウェルネス事業を展開する事業所を含めた玉昌会グループ全体をVLANでつなぐ方針で、院外・施設外で電子カルテへの接続が必要となるケースもますます増えるでしょう。
QTnetさんには、引き続き安定的な回線サービスの提供に加え、閉域網での利用が前提となる医療事業において、業務系システムとの連携をよりスムーズにするような新たなソリューション提案にも期待しています」
玉昌会が思い描く理想の医療を形にするDXプロジェクトは、セキュアな通信基盤の上で、これからも着実に前進していく。

サービス概要

総力を挙げて取り組むDX化を
力強く支える、堅固な通信環境を選択

 玉昌会は「1患者1ID」化の実現を念頭に、電子カルテシステムをはじめとする院内システムの刷新とITインフラの統合などを行うDXプロジェクトを実施。
その円滑な推進を支える通信基盤として、DCと各拠点を高セキュリティの閉域網でつなぐ「QT PRO VLAN」を選ぶとともに、閉域網接続のモバイル通信サービス「QT PRO セキュアモバイル」を導入し、院外・施設外でも場所を選ばず電子カルテに接続できる診療環境を実現した。高いセキュリティに加え、品質面では「帯域保証型」「ベストエフォート型」から選択できるなど、「QT PROVLAN」の多彩なメリットも、導入を後押しする要素となった。

 

保証帯域をめぐる議論でQTnetへの信頼感がアップ

 今回のVLAN導入では、複数の帯域保証型を中心にベストエフォート型を適宜組み合わせた回線構成となっている。「複数のベンダーさんから提案を受けましたが、安定性やセキュリティ、QT PRO セキュアモバイルを含めたユーザビリティなど、QTnetさんのプランが際立っていて、ほぼ提案通りの導入となりました」と、菊池氏は振り返る。
「ただ、保証帯域については懸念がありました。医療法人玉昌会全体をつなぐ大規模なネットワーク構築は前例のないチャレンジ。提示された保証帯域で本当に大丈夫なのか、個別システムのベンダーさんの意見も伺うなど、社内でテストと議論を重ね、疑問があればすぐQTnetさんに相談。そのつど、テスト時のトラフィックデータをベースに『大丈夫です!』と明快な説明があり、最終的には信頼してお任せしました。導入後の稼働状況は順調で、現場からの相談や不具合の報告も特になく、何もないことが評価できると言えます」(菊池氏)。
 建築物に堅固な基礎が欠かせないように、多様なIT施策を繰り出すDXを円滑に進めるには、揺るぎない通信基盤が必須条件となる。菊池氏は「介護医療院の新設や院外活動の拡大、先に控える病院移転に伴い、今後も保証帯域拡張や回線増設のご相談をする場面があると思います」と、変わらぬ期待を明かした。

「QT PRO VLAN」が選ばれる3つのポイント

  • 高度なセキュリティ環境
    外部から接続されない閉域網で、お客さまごとに理論的なネットワークを構築。
    不正アクセスによる情報漏洩がなく、高いセキュリティを実現。

  • 24時間365日の有人監視
    専門のセキュリティアナリストが24時間365日体制で監視しているため、万が一サイバー攻撃を受けた場合などのシステム異常にいち早く対応。

  • サービス品質保証制度(SLA)
    「網内遅延時間」「故障回復時間」「稼働率」を設定し、高信頼度のネットワークを提供。

医療法人 玉昌会

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