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株式会社大分銀行 さま

銀行の”人と仕事”をよりイノベーティブに。
『QT-GenAI』で生成AIの新たな価値の創出へ。

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2023年に創立130周年を迎えた大分銀行。大分の地域経済を力強く支える第一地方銀行として、​県下各自治体との連携、地域活性策のサポートなど、未来志向の多様な事業展開を進めている。​
行内では2024年にDX推進部、翌2025年にIT統括部を新設するなど、IT施策の推進体制を戦略的に刷新。
次世代戦略の中核技術と目される生成AIの活用に関しても、2023年に法人向けマルチ生成AIプラットフォーム「QT-GenAI」を導入。​
QTnetの徹底した伴走支援のもと、よりイノベーティブな事業施策創出を目指すチャレンジが始まっている。​

手厚い伴走支援体制を評価し、「QT-GenAI」の利用を開始

今日では企業規模や業種を問わず、生成AIをどう活用するかが多くの企業で喫緊の事業課題になっている。とはいえ生成AIが市場を席巻し始めた2023年当時、ビジネスシーンでの活用については業種によって温度差があった。​
中でも金融業界は、導入に比較的慎重だった業種の代表例。大分銀行IT統括部推進役の大塚 卓氏は、当時の空気感を次のように​振り返る。「生成AIのブレーク当初は、いわゆるハルシネーションリスクを筆頭に、不確実性やセキュリティ面の課題が大きく、当行としても早期の実用化には慎重でした。しかしながら、従来の業務改善ツールとは異次元の創造性を持つ生成AIの有用性は明らかで、個人的な利用を通じて生成AIへの理解を深めながら、適切な導入手法とタイミングを模索していました」​

検討ポイントは、セキュリティ、管理機能、伴走支援体制の3点。すなわち、万全なセキュリティを備え、運用管理者であるIT統括部のメンバーにとっても使い勝手のいいUIを有しつつユーザー管理もしやすい、なおかつ導入の全プロセスを支えるトータルな伴走支援体制を含む提案であること。この多岐にわたる条件をクリアしたのが、QTnetが提供する「QT-GenAI」だった。選定理由とその背景を、大塚氏に伺った。​「対話型のチャットツールなども含め、当時すでに多様な生成AIツールがリリースされていましたが、当行では初めての導入です。複数のサービスの比較検討に関して、また実装に際しても、適切な助言と導入支援が必要不可欠でした。その点、QTnetさんとは約20年前のVLAN導入以来のお付き合いをベースに、近年も営業店ネットワークやセキュリティネットワークの構築をご支援いただいた実績があり、安心してお任せできました」​

「Daigin AI Revolution」を通じ業務改革とマインド改革の両面で成果を​

今回の「QT-GenAI」導入の主たる目的は、特定の課題解決というより、「銀行業務において生成AIをどう活用すべきか」を探る実証利用(PoC※)にあった。「それと同じくらい、行員のAIリテラシーの向上も大きな目標です」と大塚氏。「それも単なるスキルアップにとどまらず、生成AIの活用を通じて新たな価値提案やイノベーティブな事業施策につなげる個々の発想力を磨き、より創造的なカルチャーの醸成につなげたいと考えています」(大塚氏)
※Proof of Conceptの略。概念実証という意味で、試作開発の前段階における検証やデモンストレーション。

こうした背景をふまえ、IT統括部は行内プロジェクト「Daigin ​AI Revolution(通称:ダイレボ)」を立ち上げ、「QT-GenAI」の​PoCを通じて業務効率化と行員のマインド改革を同時並行で進め​ていく体制を整えた。プロジェクトは参加希望制で発足。事務局​のIT統括部に加えてDX推進やリスク管理関連の部署などから約​30名の意欲的なメンバーが集まり、2023年9月、「QT-GenAI」​のサービスリリースと同時に契約し、半年にわたる行内における​PoCをスタートした。​​
株式会社大分銀行IT総括部推進役大塚卓氏
株式会社大分銀行 IT総括部 推進役
大塚 卓 氏

「PoCは半年ほど実施し、一部の業務から実用化を始めました。QTnetさんには、月2回の定例ミーティングに毎回オブザーバー​としてご参加いただき、使い方についての助言などサポートを受けました。またPoCとは別に、QTnetさん主催の行員向けセミ​ナーも有益でした」(大塚氏)。計3回のセミナーのうち、2025年6月の3回目は経営層向けだったという。「生成AIは今後の銀行戦​略に欠かせない中核技術。経営層にはリスクも含めて十分に理解を深めてもらう必要があり、私たちも社内会議で折に触れて伝えて​いますが、QTnetさんのセミナーがさらに理解を深める機会と利用促進の起爆剤になったと思います」と大塚氏は手応えを明かす。

 「QT-GenAI」の活用シーンは、文書作成・議事録作成といった基本的な効率化マターから徐々に広がり、現在では契約締結時の​リーガルチェックや融資稟議書の自動作成など、より高度な用途にも浸透。30人のPoCから始まったQT-GenAIユーザーは、2年​間で600人にまで拡大している。「ダイレボ」事務局メンバーとして、本部と各部署を日々橋渡しする吉井 光輝氏は「地域創生イベ​ントのアイデア出し、営業店における顧客のペルソナ設定など、​生成AI活用の波は実務全般に及んでいます。各部署や営業店から​毎日のように、”こんなことはできないか? ”といった提案や相談​が寄せられていますよ」と、笑顔を見せる。​
株式会社大分銀行IT総括部吉井光輝氏
株式会社大分銀行 IT総括部
吉井 光輝 氏

“まず使ってみる”から“どう使うか”へ より創造的な生成AI活用の形を追求​

最近では、個別の取引データをAIモデルで分析し、新たな営業施策やサービス開発に活かす試みも成果を上げつつあるが、「生成AIの活用は、まだまだ始まったばかり」と、大塚氏は生成AIのさらなる進化への意欲を示す。「とはいえ、2年間の取り組みで“とにかく使ってみる”段階から“どう使うか”のフェーズに進化したのは確かです。お客さま自身さえ気づかない課題を可視化する、あるいは熟練の行員でも見落としがちな提案のヒントを効率よく手繰り寄せるなど、無から有を生むような創造的なアウトプットこそ、生成AIの本質的な価値。QTnetさんには、そこに向けたチャレンジに引き続き伴走をお願いしたいと思っています」(大塚氏)​
なお、「ダイレボ」は現在も継続中。同行らしい改革のさらなる成果に、期待したい。

セミナーで登場した“格言”が、行内の挑戦マインドを後押し​

今でこそ、世の金融機関における生成AIの活用事例は毎日のように報告されているが、2023年秋に大分銀行が「QT-GenAI」を​導入した当初は、業界全体でも前例に乏しく、どの業務にどう活かせばいいのか、ゼロベースで考えるところからのスタートだった。​事実、最初の頃はPoCでもなかなか意見が出ず、事務局からアイデアを出して試行してもらう形に終始。そんな一進一退の状況を一変させたのが、QTnetによる “格言 ”だった。「最初の行内向けセミナーで担当者さんが言われた “1日1AI”という言葉。毎日一度でいいのでまずは生成AIを使ってみましょう、と。なるほど、AIは習うより慣れろ、まずはやってみようと、腹落ちしたのを覚えています」(吉井氏)​

最先端領域の最新知見に触れる その手ごたえも、施策を前に進める原動力​

こうして、QTnetの伴走支援を受けながらPoCを繰り返し、行内向けセミナー開催を重ねる中で、「QT-GenAI」の活用場面は行​内全部門に広がり、2024年春頃から正式にQT-GenAIの業務での実用化を開始。現在では、日々のサポートとは別に、同行と​QTnetから複数のメンバーが参加し、毎回テーマを絞って解決策や展開可能性を深掘りする定期ミーティングもスタートしている。​ミーティングはオンラインが主だが、時には双方の拠点に結集するリアル会議も。

「2025年8月には私たちが福岡へ。ある難航し​ていた施策について、RAGを用いた活用策から最新のコンテキス​トエンジニアリングに則った手法こそベストプラクティス、との​助言を得て、現在、新たな対応策を試行中です。まさに日進月歩。​IT統括部の業務遂行とは別に、生成AIという最先端領域の真新し​い知見にリアルタイムで触れる面白さを、日々実感しています」​と菅原 真由美氏は語る。​
余談だが、IT統括部内において、「QT-GenAI」は親しみを込め​て“Qちゃん”と呼ばれることがあり、偶然その場に居合わせた​QTnetのエンジニアは「いたく感動した」という。遊び心も加わっ​た確かなパートナーシップ。それもまた、同行の「QT-GenAI」の​取り組みを前に進める原動力のひとつといえそうだ。​
株式会社大分銀行IT総括部菅原真由美氏
株式会社大分銀行 IT総括部
菅原 真由美 氏

導入を決めた理由

生成AI導入の全プロセスにわたって伴走支援​
常に最新のベストプラクティスを届ける「QT-GenAI」​

大分銀行が選んだ法人向けマルチ生成AIプラットフォーム「QT-GenAI」。ユーザー企業専用の独立環境で安全性を確保する高度なセキュリティ機能に加え、使い勝手の良い管理者機能、広くて深い伴走支援体制など、同行が生成AIサービス導入に際して求めていた条件をすべてクリアし、QT-GenAIの導入と行内のPoCが決定した。
株式会社大分銀行の社員のみなさん
 

Our
Solution

「QT-GenAI」が選ばれた3つのポイント

  1. 専用の環境構築と高度なセキュリティ​
    ユーザー企業単位で専用の環境を構築。また環境間の通信を遮断し、高い独立性​を確保。入力データをAIモデルに保存せず、学習にも利用しない「オプトアウト」な​ど、安心のデータ保護体制を確立しています。
  2. 直感的なUIと使いやすい管理機能
    シンプルな設計コンセプトにより、AI初心者でも直感的に使えるUIを実現。管理​者機能では、管理者ダッシュボードによる利用状況の可視化、ユーザー分析、利​用者の入出力ログのダウンロード管理等々、多様な設定が可能です。​
  3. 導入から運用改善まで、徹底した伴走支援体制
    導入・実装における全プロセスを主導するのはもちろん、プロンプト作成に関​するコンサル支援など手厚いサポートを継続。また最新の技術知見に基づき、​常に最新のベストプラクティスを提供します。​

導入サービス

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